初めてのDIY、玄関スツールを作ろう!

玄関スツール、初めてのDIY

簡単に作れてなかなか便利な玄関スツール、ブーツを履くときとか、ちょっと荷物を置いたり・・

初めてのDIY・・もう30年前でしょうか・・本棚兼テレビ台をSPF材で作りました。

とある教室に行ってみることにしました。「作りたいものの絵を持って来てね。作り方教えるよ。」という感じで始まりました。先生は60過ぎの方でいつもコーヒーに何やら蒸留したものを入れて飲んでいました。「わかった、じゃあ次回までに材料買ってきて」・・材料?「どこで何を買うの?」・・「近所のお店でパイン材を探したらいいよ、1x12だね」と言われた気がします。1x12???

お店に行っても、どこにあるのかもわかりません。何せそれがどんなものか知らないのですから。聞いてみると「外にあるよ」とのこと・・木材がいっぱい立てかけてありました。「ああ、これかあ・・1x12」・・で、これをどう選ぶの?

そんな感じです。すべてが???

次の週、作り方を説明してくれました。「○○???でミゾを切って、仕上げて、接着したらOKだよ」

○○はラジアルアームソー。その昔米国では主流だった丸のこです。怪我しやすいで有名な機械ですが、そんなことも知りません。どう使うのかも知りませんから、聞いてみました。先生は「えっ」って感じで教えてくれました。車の運転のように常識の範囲だったからでしょうね。「次はどうするの?」「サンダーで仕上げてね」

サンダー?? となりにいるお兄さんに聞いてみました「どうやって使うのこれ?」「えっ・・材料に乗せてスイッチを入れて・・」

まあ、そんなこんなで無事作り終えました。わからないことだらけでしたけど、楽しかったです。もっと作りたいなあ、もっと詳しく知りたいなあって思いました。

それ以降の話は別の機会にしますが、動画「初めてのDIY、玄関スツールを作ろう」はあの時の自分に見せてあげたい・・そういう気持ちで撮りました。

今は調べれば色々とネットに情報があります。それでも断片的でわかりにくい気がしました。作るものを決めて、それに必要な道具、材料そして作り方がわかると良いのではと思いました。一度作ってみれば、あとはその応用で色々とできますからね。

これから木工DIYやってみよう、やってみたけど、なんだかうまくいかない・・そういう方のお役に立てれば幸いです。

動画「DIY初心者 DIYの始め方 これを作って始めよう!箱形スツールで木工の基本を学ぶ、必要な材料と道具を知る 」の内容の補足をします

■基本の作り方

簡単なスツールです。「ビス穴を開けて組み上げて、仕上げるだけです」これではあの時の先生のようですね。穴の開け方やコツ、組み上げ方、ビスを打つ順番、仕上げ材の選び方・・丁寧な作り方でお見せしました。これは「こうやって作るべし」ということではなく、「こういう作り方もありますよ」「こういう作り方を知っていると、なにかしら役に立つのでは」ということです。役に立ちそうな部分があったら試してみてください。

いままで作ってみたけど「なんか違うなあ・・」というときも、もしかするとこの作り方にヒントがあるかもしれません。

そして「仮組み」・・手間に感じますよね。でも、接着剤を入れると滑りますし、思わぬことが起こりやすいのです。事前に手順を確認して、できることをやっておくと気も楽になると思います。

さて、接着剤を使わないでねじ止めだけで組み上げるという考え方もあります。合理的です。色々な面倒を省くことができて失敗も少なくなります。しかしここに「木と木の接合」に何を求めるのか?という課題があるんです。木は収縮で「痩せる」「動く」のですが、それ故にねじは時間と共にゆるみます。ジョイントもしかりです。接着剤も切れます。ですから、作るものをどれくらい長く使いたいかで、どれくらい信頼度を上げるか決めましょうというようなことでしょうか。

ねじだけ<ねじ+接着剤=ダボ+接着剤<ねじ+ダボ+接着剤<<<手の込んだ仕口+接着剤・・こんなイメージでしょうか。

今回はスツール、腰掛けなので一番ストレスがかかる家具です。ねじだけでも作れますが、ねじ+接着剤でちょっと信頼度を上げておきましょう。少し長く使えそうです。

ジョイントの耐久性、強度の実験をした記事があります。興味のある方は調べてみてください。Fine Woodworking 2009/Jan-Feb "Joinery Shootout"

記事にもことわりがありますが、長期での耐久性はまた違った結果になるかもしれません。とはいえ、他にはない資料ですから、参考にどうぞ。

そして組み立て時に材料がズレる・・のストレスを減らす「位置決めブロック」を使いました。ダボを使う方法もありますが、ダボも使いこなすには経験がいりますからね。シンプルな解決策を選びました。ちなみにダボには大きく2つの役割があります。「位置決め」と「接合箇所の補強」です。今回は位置決めに焦点を合わせています。

■材料の用意

ホームセンターで材料を選んで切ってもらう・・係の人とのコミュニケーションが必要なのでそれに必要な情報を入れました。また、カットサービスを使う時の指示方法に関しては別の資料を用意しました。ただ、お店ごとに状況も違うので現場で確認を忘れずに。

図面と資料:kikikuma storeからどうぞ・・ダウンロード無料です。

■道具を揃える

電動ドリル/ ドライバ・・一昔前はとても高価でDIYで買うにはハードルが高いものでした。今は3千円くらいからありますし、穴開けする電動工具なしでDIYをがんばる必要はもうないと思います。家具作りがメインならドリルドライバがオススメです。インパクトドライバは大工仕事・・長いビスをいっぱい打つ・・がメインなら選びます。家具作りにはパワーもさしていりません。今なら10Vクラスで十分です。堅い材料でも下穴を開ければ問題ないです。

ドリルビットですが、鉄工ビットは木工で使うのなら廉価なセット品で十分です。念のためですが、インパクトドライバなどに使う六角軸のものは品質注意です。芯が出ていないものが多く、特にインパクトドライバとの組み合わせではブレが出ます。信頼できるメーカー品を選びましょう。

また、木工用は信頼できるメーカー品を1本ずつ買った方がいいです。切れ方が違いますし、そもそもそんなに色々な径も種類も使いません。作るものに合わせて、必要な時に必要なビットを買うのが吉です。

他の道具に関しては、今回はクランプを使わない(持っていない)状況を考えて作りました。クランプはとても重宝なのですが、やはり高価ですし・・その予算はドリルに回した方がいいでしょうしね。クランプは大小4本あれば色々とできますが、工夫をすればクランプなしでも作業できる場合が多いでしょう。DIYでもっと色々と作りたい!となったら用意しましょう。

必要な道具はそんなに多くありません。100均で手に入るものもあります。
うーん、ストッパー付き定規はちょっと贅沢ですが、これは本当にオススメです。

DIYを一緒に楽しみましょう!

無料の製作用図面と資料を用意しました。こちらからどうぞ

コメント