ズレないダボ穴治具が簡単に作れるようになりました

ダボ穴治具

手鋸で部材を切って作るダボ穴ジグ

やっとできた! kikikuma studioを始めた当初からの課題でした。ダボ穴ジグをボール盤や昇降盤を使わずに作る。しかも精度バッチリ。

さて、使いやすいダボ穴ジグの条件とは「左右対称」であることです。左右対称だと作業の流れがシンプルであらゆる場面で使いやすくなります。「穴開け作業の際に迷わない」のが大きなメリットです。ダボ穴ジグを使ったことがある方は経験済みだと思いますけど「あれっ、こっち向きでいいんだっけ?」となったり・・もちろん作業をする際に接合の向きがちゃんとわかるように印を付けるのが大事ですけどね。「迷う」ということは「間違えやすい」ということ。ダボ継ぎは10箇所くらい加工することもよくあり、シンプルな使い勝手なので間違えにくいというのは穴の精度以上に大事かもしれません。

自作のジグで左右対称にできない場合は、使える場面が限定されたり、ズレを許容しなければならなかったりと不便です。ジグが左右対称でない場合は中心合わせで使うしかありません。ジグの端から合わせて使う方法だと穴位置がズレますから。ただ、家具製作では端合わせをしたい場面が多くあります。

ボール盤を使わないで作る自作ダボ穴ジグの動画はいくつかありますね。皆さん知恵を絞り、工夫をしてます。もうこれは発明ですね。参考にさせていただきました。左右対称な作り方もありますね。しかし、ひとつ課題が残ってました。昇降盤がない場合は工作材を使って作るのがセオリーですが、それ故に工作材の幅に合わせた設計しかできません。つまり穴数を任意に選べないことになります。また1x4用はいいのすが、1x8,1x10となると幅が広がり、ちょうどいい工作材があればいいのですが・・うーん、かなり遠回りをしている感じです。

本当の課題はダボ穴ジグというよりも「小さい部材を精度良く寸法を合わせて、直角に切る」ということです。DIYでこれを解決してなかったんですね。丸ノコジグを作ればいいじゃないという声も聞こえてきそうですが、丸ノコは小さい部材は不得意です。できますけど、安全に作業するには注意と経験、そしてセッティングが必要です。昇降盤であってもそれは同じです。手鋸で切れたらベスト。誰でも安心、安全で気軽に作業できます。

というものの・・手鋸で小さいパーツを精度良く切るというハードルは高かった。納得できるダボ穴ジグの作り方にたどり着くのに結局2年かかりましたね。

そして解決しました!ノコギリガイドです。既に動画にありますが、縦位置でアサリのない鋸を使うことで精度良く切れますからダボ穴ジグも簡単に作れました。以前シンプルなドリルガイドを作る動画を上げましたが、その際はサンドペーパーで調整する作業を見せました。こういうジグもこれからは手鋸でスパッと切って作れます。

「自作ドリルガイド:手軽にまっすぐ穴を開ける方法」

「手ノコで小さい部材を精度良く寸法を合わせて、直角に切れる?」という課題はDIYに様々な制約をもたらしていたわけですけど、その時代は終わりました。これで自作ジグの作り方や家具の作り方も少し変わります。丸ノコは便利なんですが、丸ノコガイドも必要で音もかなりうるさい。安全にも気を遣います。手鋸で切れたら、丸ノコを出さずに心穏やかに作業できます。そしてきれいに切れたら、それだけで楽しい。

一緒にこの自由を楽しみましょう!

ダボ穴ジグの実用的な使い方は別の動画にしますので、チャンネル登録をお願いします!
Kikikuma studio

今回の動画はもれなく解説できたと思います。補足はひとつだけ。

真鍮パイプを使うダボ穴ジグはまだあまりポピュラーではないですが、ダボ継ぎの木組み精度が気になる場合はオススメします。ピッタリと合います。気持ちいいです。ただ、パイプ径に遊びがないので始めにドリルビットをゆっくりとまっすぐ入れる必要があります。ビットをゆっくりと回転させてはまり具合を確かめます。10mmも入ればOK。遊びがないので安定してビットが回転します。

これも慣れれば気になりませんが、スペーサーのような作業性の良さはありません。速さを取るか精度を取るかという選択ですけど、1x材で気軽に作るのならスペーサーでいいでしょうし、集成材などを使ってきっちり組みたいのなら真鍮パイプの方が納得できると思います。

ノコギリガイドはこちらを参考にしてください。

「ノコギリガイドの作り方 まっすぐ切る、手ノコで直角に同じ長さに正確に切れるジグ」

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