トリマーで鉋をかけることができるトリマー治具

 

トリマー治具、かんな、トリマーベース

カンナがけができるトリマーベースを作りました

ありそうでなかった治具です。いや、あるかもしれませんね。ただ、使っているビットが近年出たものだから、同じように機能するものはないと思います。この治具はこのビットなくしてはできなかったんです。

アイディアはありました。でも、一般のルータービットでは切れがもう一つなんで皆さんと共有するほどのものではないと思っていました。鉋と同じくらい切れてくれないと面白くないじゃないですか。削り肌が荒れてたら・・カンナがけとは言えないし、むしろ後でサンダーで苦労します。本末転倒。で、CNCルーター用の2+2ビットなら大丈夫。切れ味はしばらく前に検証済みなので、間違いないです。

動画での使い方の補足します。

1.平カンナとして使う
見ての通りですが、きれいにかかります。自動カンナ盤よりも逆目に強く、きれいに仕上がるので、木目が揉めてる材を使う時やカンナの刃が立たない時に役立ちます。削り幅が30mmなので平面出しには向いてないけど、仕上げ削りはできます。手鉋同様、調整すればミクロンで削れます。ちなみに普通に手鉋を使う時は0.03mm(30ミクロン)くらいで削ります。これは紙一枚の厚み0.1mmを調整するのに3~4回かけるので感覚でもわかります。治具でもこれくらいで削るときれいに仕上がります。もちろんもっと厚く削ることができますけど、鉋同様削り肌が荒れてくることがあるので様子を見ながら削ります。平面出しをするのなら、手鉋での手順を知ってから試してみてください。ここでは詳しくは書きませんけど、いずれ・・

2.長台カンナとして使う
刃幅30mmと言うことは小カンナなんですけど、台は長台サイズです。(笑)
ので板矧ぎの木端削りに使うことができます。手鉋と同じように削り始めは前に加重をかけて、削り終わりは後にかけ、「スッと抜くよう」に使います。そうしないと両端が落ちてきます。削り始めはまだいいのですが、削り終わりがちょっと難しいかもしれません。練習してみてください。

3.小カンナとして使う
目違い払いは得意ですね。これだけでもこの治具を作る意味があると思います。とにかく速い。箱作りもそうですけど、框組する際に木端だけでなく表面にも目違いが出ます。これを取るのが一苦労。材料が交差してるし、多少捻れもありますから削りにくい。最後はサンダーでと思っても、できるだけ鉋で削っておきたい。押しても引いても削れるので木目を気にせず作業できるのがポイントです。

4.木口を仕上げる
いやー、これもね。テーブル天板の木口、鉋で削ってから仕上げたい・・けど、木口削りって難しいんですよ。ムラが出やすい。治具で削っても特有の削りムラが出ますけど、直角に切れているから軽くサンディングすれば仕上がります。かなり楽になるはず。

手鉋には代えられないものが確かにあります。難しい分、挑戦のしがいもあります。でも、ハードルがちょっと高すぎる・・台の仕込み、調整もかなりのノウハウが必要で、その上研ぎがあります。砥石や周辺の道具を揃えるのに相当なお金も必要。DIYのみならずプロでも避けて通る道具になりました。

でも、木工は木を切って、削って合わせて行くアートです。切るのはいい道具がいっぱいあります。一方、削る道具は限られてます。サンダーはいっぱいあるけど繊細さに欠けます。ほんのちょっと削ることがうまくできない。そこでルーターの出番なんだけど・・なんかちょっと足りない・・

そこでこのトリマーベースです。作るのもすごく簡単!

鉋という道具が使えたらいいのに、もっと効率よく作業できるはずなのになあ・・と思っている方々にこの治具を贈ります。試してみてください。

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