簡単に正確に相欠き継ぎを切る

 相欠き継ぎ

相欠きは思うより簡単なんですよ!

切り方、使う道具も色々選べます。手のこでも切れるし、丸ノコやルーターを使う方法もありますからDIYしやすい。テーブルソーがあれば一番簡単ですけど基本は同じです。

工程は大きく2つに分かれ
1. ジョイントの要になる胴付きと底の仕上げ
2. 荒取り

手のこ、丸ノコ、テーブルソーではまず胴付きを決めます。そして荒取りしてから底を揃えます。荒取りの工程にもやり方はいくつかあります。端なら縦挽き手のこを使うこともできますが、中央部なら丸ノコかドリルを使います。ルーターを使う方法では荒取りの工程を省くことができますが、削る量が多くなるので効率はよくないです。一手間でも荒取りをした方がルーター、ビットにも優しく、作業のストレスが減ります。ドリルを使う方法が楽だと思います。荒取りはザックリ材を取ることが目的なので大まかにやればいいです。動画ではフォスナービットで4つ穴を開けていますが、1つでも2つでもいいです。多くやればその分後が楽ですけど、穴開けも手間だから・・

そして課題は「胴付きと底」の決め方です。ジョイントをザックリ仕上げるのなら、まあ、道具はなんでもいいんです。丸ノコでやるのがいいでしょう。でもぴちっと作りたいのなら、ルーター治具がオススメです。胴付きはテーブルソーでも合わせることができますが、底は際カンナかノミを使うか、ルーターを使うことになります。ルーター治具ならすべてができるわけです。

底は接着面なので仕上がりがよいほど強度が出ます。また胴付きのズレは強度には大きく影響しないので別にあってもいいのですけど、ある程度は合わせておきたいですね。

相欠きは使いやすいジョイントですが、特に有用だと思う場面は2つあります。
1. 材料が交差するとき
2. 2x材などの建材を使うとき

交差するときに強度を保ちながら簡単に切れるのが十字相欠きです。そして大きめのプロジェクト、2x4とか45x90mmの材を使う時。2x4ではダボ継ぎも使えますが、強度の面ではどうかなと。ダボを4本くらい入れたらいいのですがDIYでよくやる2本使いだとさほど強くありません。その際はビスの併用を考えた方がいいですね。でも相欠きなら問題ありません。2x4だと材料のばらつきがあるので精度を揃えて切るのは難しいのですが、妥協点を見つけて治具のセッティングを変えずに切ることで作業は進みます。接着時にクランプが面倒ならネジを数カ所打てばいいです。

そしてこのジョイント簡単なんです。寸法も外寸に合わせて材料を切って、ジョイントを切るだけ。間違いが起こりにくい。

工房開設時の材料置き場に4m近い枠の仕切りを4つ立てました。数十から100Kgくらいの加重を受け止めてくれてます。すべて相欠きを使いました。

DIYだとネジ留め、ダボ継ぎが基本だと思いますけど、ここに相欠きを加えることでなんでも作れます。そうそう、オススメのコーナージョイントもありますけどね。

相欠きはダボ継ぎとは違った楽しさがあります。うまく決まった時の充実感は特別。木組みを実感できると思いますよ。試してみてください。

動画の補足として、クランプの使い方があります。

フトコロ、アゴが短いクランプしかないときはどうするか?収録が終わってから気づいたので図面にしか詳細はありません。ひと工夫で使えます。それでもアゴ長さ120mmのクランプがあると色々と重宝ですからオススメします。図面はkikikuma storeにあります。

バクマ 首長パワークランプ
長さは300mmがいいと思います。

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