ダボ継ぎの正しい使い方?ジョイントの限界と対処法について思うこと

 

ダボ継ぎ ダボ穴治具

自作ダボ穴治具で棚を作る動画の方にご質問いただきましたので、その続きです。

「一つ質問なのですがダボ穴で接合したものって、木の乾燥や歪みで接合部に隙間が空きやすいとかあるのでしょうか?

家の何十年と使用してる引き出しの前板や、ホームセンターで売ってる組み立て済みの家具をみると接合部に隙間が開いてる物も見受けられるので。」

ダボ継ぎのついてはいつか話をしないとなあ・・と思いながら先延ばしにしていました。ダボ継ぎの欠点とは言いませんけど、このジョイントが抱える課題ですね。ダボが丸棒だというのが一つあるんです。これもう逃げられないですよね。(笑)

木の収縮で丸棒はどうなるのかというと、楕円棒になっていきます。圧縮された8mmの丸棒だから気にしなくていいレベルでしょうけど、これが長期間になるとどうかな。気になる点ですね。椅子の脚だと、もう少し大きい径の22mmから25mmくらいの丸ホゾをよく使いますけど、諸々対処しないとよく抜けます。対処というのは事前の乾燥をよくすることとクサビを打つことですが・・ダボの場合、乾燥はOKでしょうけど、クサビは打たないから別の方法を考えないとなりませんね。

接着剤を効かせる表面積も余り多くありませんし、円周であることも切れやすい理由じゃないかと思います。小さいサネでも平面と平面の接着は効きが違うと考えてます。

これらの課題に対処するには

1.斜めに打つ
2.いっぱい打つ
3.接着剤を有効に使う

です。斜めに打つには外からしかできません。でも、一番効果的。一方向では抜けませんから、優秀な機械的接続になります。いっぱい打つもいいですね。みんな大好きジェームズ・クレノフ氏も多用してました。自作治具だとダボ間に多少のズレが出るはずですが、不揃いなのがジョイントとしてはむしろいいのではと思います。いっぱい打つと色々な方向にダボが入るからいい。

さて、市販の家具、合板を使う場合は木の収縮による歪みは少ないので接合がおかしくなることは本来少ないはずです。接着剤の効きも無垢材よりもいいですしね。でも、ご質問の通り不具合はよく見かけます。やはりこれは接着剤だと思います。接着剤を丁寧に入れてないのと、そもそも不足しているのが原因だと思います。量産の世界では効率が命なので接着剤は最小限しか使わないでしょう。ほぼ使わない工法もあるようですしね。じゃいっぱい入れたらいいよねって思いますけど、いっぱい入れたらはみ出します。そして後始末が必要になります。のでそれはできないでしょうね。

合板は歪みにくいですけど、歪まないわけではありませんからね。湿度の高い部屋、環境で使えば反りますし、クーラーやヒーターの風が長く強く当たれば急に乾燥して反ります。接着剤不足と反りが重なれば・・

あと・・残念なことに引き出しなど組み方を間違えている、効率重視で敢えてそうしていることがあります。引き出しで引っ張る方向にダボを入れるのはおかしいですよね。でも、見かけます。量産の世界とダボ継ぎは相性が良く、多く使われています。その分、不具合も多く見かけます。ダボ継ぎの地位を不等に貶めたのはあちらじゃないかしら。ダボ継ぎは古代エジプトの時代から使われてる古典技法ですからね。ちゃんと使えば賢い選択です。

ということでDIYerの皆さんは、ダボ継ぎをするなら接着剤は「たっぷり、丁寧に入れる」が大事です。動画がいくつかあるので参考にしてくださいね。「ダボを入れたからOK、ボンドをちょっと穴に入れておけばいいよね」・・これは後々の後悔につながりますよ。

「ダボ継ぎは接着剤をしっかり使って始めて成立します。」

あとは無垢材なら木の向き、表裏をうまく使うことでしょう。これは古の知恵ですけど、接着剤は切れることがあるという前提は大事ですね。

kikikumaの結論は・・やっぱりダボ継ぎはDIYerの味方です。丁寧な作業と補完作業(ネジや木釘を打つ)をすることで長期の信頼性もグッと上がります。簡単なダボ穴治具と一緒に使えば色んな物が作れます。

あ、そうそう、もうひとつ大事なこと。「釘やネジを使わないことが大事、カッコいい」わけではありません。ここは声を大にしておきます。どんなジョイントでも丁寧に作業するのが一番です。あるいは丁寧な作業ができるようになることが一番だと思います。仕上がりもですが、接合強度、信頼性すべてにつながりますからね。そして必要だと思ったら釘やネジも積極的に使うべきですよ。もちろん補完の必要がない、より信頼性の高いジョイントがあります。でも、これも選択のひとつにすぎません。自分のやりたいことに合った方法でいいんです。

今や見た目にも配慮した釘やネジを使わない唯一の補完方法、かつ組み立て用クランプ・システム・・ネジdeクランプがあります。これを使わない理由はもはやありませんよね? えっ、あるの?


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